2004年10月                             

開会式の朝(2004.10.30)

 ついに国文祭開会式の日がやってきた。2年以上前から座長とともに、福岡の色々な文化芸能を視察したり、韓国まで飛んで準備を続けてきたので、とても感慨深い。最近は自身の閉会式ミュージカルの稽古に追われていたので、進行状況をまったく知らないが、座長の日記やBBSの書き込みを読んで熱い雰囲気を感じている。今から僕も福岡に向かい、開会式を観させてもらう。どうか無事故で大成功しますように。

 そして明日からはいよいよ閉会式ミュージカルの稽古も佳境に入る。東京のプロの俳優と、地元の個性的な面々がどう交じり合うのか楽しみだ。あ、そうそう、昨日の通し稽古はもうばっちりだった。草刈さんの滲み出る暖かさ、嘉島さんの思わず唸ってしまう和芸、園岡さんの惚れ惚れする歌声。演出家冥利に尽きます。贅沢です。特にここだけの話、草刈さんは僕のスターだったからね。毎日稽古場で緊張してます。

 では、行って来ます。福岡のみんな、待っててね。



(2004.10.28)

 今日は稽古休みだった。稽古前半はとても忙しかったが、ここ1週間はもうほとんどやることが無くなっていた。といっても、芝居が出来上がったわけではなく、もうこれ以上、東京と北九州別々に稽古してもあまり意味がないので、今日は予定を変更して休むことにしたのだ。しかし、扉座メンバーは例によって小道具作り。うちの連中は本当によく働くよ。みんな小道具作りの腕を上げてきて、今回の「ハンディ型夜店の屋台」(たぶん何のことか分からないね)とか「ヘルメット式新幹線」(これはなんとなく想像できるでしょ)なんか、ちょっとすごいよ可愛いよ。
 そんなわけで、今日は休みを利用して久しぶりにヘアカットに行った。『百鬼丸』の千秋楽舞台上において電気バリカンで頭を丸めて以来、実に4ヶ月半ぶりの散髪だ。実は先月も美容院に行く機会があったのだが、予約の電話を入れたら、偶然にも同時刻に横内謙介氏の予約が入っているとの事。即座にキャンセルした。だって、なんか恥ずかしいでしょ。
 
  

 明日はいよいよ東京稽古最終日。北九州メンバー抜きで無理やり通しをやる。
 

 



ドバイ(2004.10.25)

 ただ今、北九州から帰宅した。6時過ぎに稽古場を出てかれこれ6時間。やっぱり遠いねえ。稽古場が街中からかなり離れた山の中なので、小倉駅に出るまでにとても時間がかかる。タクシーと新幹線と地下鉄と飛行機を乗り継いで羽田に戻る。そして家までまた電車を乗り継ぐ。稽古をびっちりやった後だから、さすがにしんどいねえ。
 僕らが稽古しているところはもともと中学校の武道場だったそうで、廃校になった後たまに稽古場として使われているらしい。見事に周りに何もないので稽古に専念するしかない。最初はコンビニもないのかとショックを受けたが、住めば都、邪念の入らない理想的な環境だ。

 昨日はこの稽古場で初めて飲み会を開いた。本当はどこか居酒屋で盛大にやりたかったのだが、近くに飲み屋などあるはずがなく、また、皆さん住んでいるところがまちまちなので、各自飲食物持ち寄りで宴会をすることになった。やっぱり飲み会はいいね。打ち解けるよね。色んな人と色んな話ができて楽しい宴だった。

 昨日は山川恵里佳さんが初めて福岡稽古に参加してくれた。実は恵里佳ちゃんにはしょっちゅう福岡メンバーの噂話をしていて、彼女はすでに何人かの名前やキャラクターを掴んでいた。そして北九州でその面白そうな人たちに会うことをとても楽しみにしていたのだった。だから稽古場に到着すると、こちらが教えるより先に、かなりの確率で名前を当てていた。「あの人が吉田さんのお母さんですよね。で、向こうが娘さん。あ、あちらが松木さんだ。』といった具合に。

 山川恵里佳さんの芝居を初めて観たのは2年前、V6の長野君主演の『フォーティンブラス』だった。テレビに出ている時とはまったく違った印象でびっくりした。この人、いい女優さんだなあと思った。以来、いつか一緒に舞台をやりたいと思っていた。今回彼女と稽古をしていて、勘の良さに驚いている。こちらの演出的な注文に対する理解力がすごい。歌もダンスも魅力的だ。
 福岡のメンバーは、そんな彼女と物怖じせずに絡んでいて、とても頼もしかった。彼女の母親役とか友達役とかを福岡のメンバーがやっているんだからね。すごいことだよね。特に母親とのシーンは東京で代役を立ててやっている時より、ずっとずっと良くて、不覚にも涙ぐんでしまった。
 
 そんなわけで閉会式ミュージカル、とりあえず順調。でも、東京と福岡で別々に稽古しているので、実はまだ見えていないところが多い。早く全員揃って稽古をしたいよ。
 明日からはまた東京稽古再開。

 そういえば、開会式には飛梅組という名前があるのに、なんで閉会式には劇団名がないのだという意見が出た。なにか良い名前ないかなあ。
 
 そうそう、そういえば今日、山川恵里佳さんは稽古場を出てからその足でドバイに向かった。レポーターのお仕事らしい。タレントはすごいね、ハードだね。でも、ドバイってどこよ。



ゆっくり腰(2004.10.19)

腰を痛めていた。
2週間ほど前から、腰に違和感を感じていたのだが、放っておいたら、どんどん悪化した。終いには歩くこともままならず、かなり辛い状態になってしまった。
たまりかねて、名医と言われる近所の鍼灸院に駆け込んだ。そこの先生に「ゆっくり腰」だと言われた。ぎっくり腰のように何かの拍子に痛めたのではなく、最初は小さな炎症が、時間をかけて悪化したのだそうだ。
かれこれ10日ほど通って、現在はだいぶ動けるようになったが、1週間前はそれはもうひどい状態だった。日常生活をまともに送ることができなかった。腰がまるっきり曲がらないから、着替える事も儘ならない。靴下なんか絶対無理で、仕方なく裸足で過ごした。下に落ちたものはもう絶対拾えないから、部屋は散らかり放題。普段は平気なのにこういうことがあると、しみじみ一人暮らしの寂しさを感じるねえ。
しかし、どんなに腰が悪くても稽古はしなくてはいけない。劇団員だったら平気だけど、草刈さんはじめゲストの皆さんの前で痛がっているのはかっこ悪いので、やせ我慢をしていた。

今日はかなり回復してきたので、日記に向かう気力が出てきたぞ。しかもこの稽古に入ってから初めてのお休み!!!実に19日ぶりだよ。やっと休めたぁ。

今回のお芝居は、北九州の一般公募で集まってくれた人たちと地元の役者さん、それに東京の役者が一緒に舞台に立つ。だから、平日は東京組の稽古して、週末は北九州に飛んで地元の人たちの稽古をしている。土曜の朝早く福岡に向かい、日曜の夜遅く帰京するという具合で、かなりハードだ。
でも、毎週福岡に行くのがとても楽しみになっている。オーディションを経て集まった地元の人たちはとても熱心で、先週やったダンスや歌など、次の週に行くと完璧に仕上げている。特に歌は扉座の役者より数段上手い。先日同行した鈴木理沙が驚いていた。
年齢や経歴もまちまちで、とても個性的な人が多い。70歳のカラオケキングとか、60歳のソシアルダンサーとか、ほれぼれする歌声の持ち主なのに、自分の才能に気付かずに喫茶店でウエイトレスをしている女の子とか、すごい恥ずかしがり屋でいつも赤面している0Lさんとか、やたら世話好きなのにでしゃばらない頼りになる小学校の先生とか、こういう機会がなければ知り合えなかった人たちばかりで、その点でもこの芝居をやれてよかったなあと思う。
それに、彼らの演技を見ていると、プロの俳優には出せない味わいがあるんだな。ちゃんと暮らしを営んでいる人の味わいが。
彼らのおかげで、劇団では作れない芝居が出来上がりつつある。皆さんにお見せできないのが本当に残念だ。

では、今日はこのへんで。
草刈さんや山川さんの事などもたくさん書きたいことがあるのだが、それはまた次回。



野球の日(2004.10.01)

ヤンキースが今年もペナントレースを制して、地区優勝を決めた。松井も3試合連続の31号! 4番バッターの働きで勝利に貢献した。イチローはいよいよあと一本だね。
イチローはもちろん別格だけど、松井もすごい。よくやった!ありがとう。
そして、日本でもついに、ついに!中日ドラゴンズが5年振りの優勝!!!
悔しい。口惜しい。クヤシイ。なぜなら僕は巨人ファンだから。

僕は15歳まで、愛知県豊橋市で過ごした。当然周りはみんなドラゴンズファン。熱狂的に巨人を応援する僕は、みんなから白い目で見られていた。
巨人なんか応援するの、やめりんよ。中日を応援せんといかんだら。
でも僕は強い巨人が大好きだった。友達になんと言われても、長島や王が好きだった。巨人は勝ち続けた。リーグ優勝を9回も続けた。
だけど10連覇を目前にして、ついに巨人は力尽きた。その年の優勝チームは中日ドラゴンズ。ゲーム差なし。たった1厘差の敗北だった。
ついでに、長島茂雄まで引退してしまった。1974年、小学6年の秋だった。
街も友達も大騒ぎ。一人だけ歓喜の輪から外れて、子供ながらに思った。ああ、なにかが終わってしまったんだな、と。

少年時代の僕はきっと、巨人は永久に勝ち続けるものと信じて疑わなかったんだろう。そして長島はいつまでもヒーローであり続けるものだと。
でも、違った。

今でも巨人ファンを続けている。うんざりする事も沢山あるよ、今の巨人には。何度も嫌いになって、ファンをやめようと思った。昨シーズン、原監督を解任したときには、もうナベツネ許さん! 金輪際応援なんかするもんかと誓った。でも、シーズンが始まると試合結果が気になって仕方ない。

来年は頼むぞ、ジャイアンツ!
 

明日から国文祭閉会式のミュージカル稽古が始まる。
新しい現場はいつも、期待と不安で胃が痛い。





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